ライ麦は痩せた土壌でも、寒冷な気候地帯でも生育する、麦の中でも育てやすい品種です。
品種改良が進む以前のドイツでは、良質なパン用小麦が収穫できなかったため、ライ麦の栽培が盛んでした。
小麦とライ麦は別のものです。
ライ麦粉は小麦粉と比べ灰分含量が高く(表皮が小麦よりも柔らかいため、製粉の際に分離させづらい)食物繊維やミネラルが豊富です。
また独特の風味があります。(酸味、酸臭)
小麦と違い、タンパク質は存在しますが、グルテンを形成しません。
(ライ麦にはグルテン形成に必要なグルテニンとグリアジンのうち、グルテニンがないといわれています。)
またペントサンと呼ばれる炭水化物の含有量が小麦粉よりも高く、パン生地はべたつきやすく、扱いづらくなります。
そして焼き上がったパンはしっとりしやすくなります。
ライ麦はフランス語でセーグル(seigle)
パン・ド・セーグルとはライ麦のパン(ライ麦入りのパン)ということです。